私の住んでいる町は、江戸時代に街道筋の宿場町として栄えたところです。自宅のすぐ近くに街道跡の史跡がひょっこり立っていたりします。また、渡し船が、今も現役で運行していていたりもします。


こういう町ですから、昔ながらの良さがそこここに残っていますし、古くからあるお店も少なくありません。こういう「古くからあるお店」が、実は案外面白い(笑)。


私がいつも煙草を調達しているたばこ屋さんは、相当歴史があります。なんてったってレジスターが木製(笑)。立派なアンティークなのに現役バリバリで活躍中。
(後日談)おばちゃんにお願いしてレジの写真を撮らせていただきました。上部には「御客様本位」と書かれています。その隣に製作年も小さく書かれていました。なんと1930年!


                                  


このお店、実は和菓子屋さんです。その証拠がこちら。

                                  

この桜餅も、きんつばに負けず劣らず、本当に美味しい!以前にも触れたことがありますが、「自宅から徒歩30秒のところにある、きんつばの美味しい和菓子屋さん」が、煙草も扱っているんですね。


この和菓子屋さん、おじちゃんは決して店先に出てきません。お客の応対をするのは必ずおばちゃんです。おじちゃんの昔ながらの職人気質が何とも嬉しい。おばちゃんも和菓子をおまけにくれたり、もらった野菜を分けてくれたり。子供のころのご近所づきあいってこんなふうだったよなぁと、おばちゃんの顔を見るたびに思ったりしています。


もう一軒、私が毎月通っている床屋さんも古くからあるお店の一つです。この床屋のおばちゃんからも、しょっちゅうお裾分けにあずかっています。それがこちら。


                                  

この梅干し・・・絶品です!塩だけで漬けてあるので、梅本来のさわやかな香りがしっかりと残っています。余計なものを一切加えていませんから、調味料としての使い勝手も抜群!いつも大きなタッパーウェアに入れてあるものをいただいてくるのですが、次に伺うときまでにはしっかりとなくなっています(笑)。


                                  

で、こちらが常備菜としていつも拵えておく「おかか梅」。これが本当に美味しい!これからの季節はお弁当に欠かせません。


この町に住み始めてから25年以上がたちましたが、まだまだ面白いスポットはたくさんあります。古い宿場町ゆえ「発展」とはちょっと縁遠いですが、発展することで失われていくものが、ここにはしっかりと残っていて、そういうものに愛おしさを感じます。

宿場町